2026年10月第2週 C#/.NETニュース

2026年10月3日から10月10日までに公開された、C#/.NET関連の主なニュースを紹介します。 今週は、WindowsアプリのUIテストを新しいテスト基盤へそろえる方法と、C#の開発環境やAspireダッシュボードを軽くする更新が発表されました。AIエージェントをローカルで安全に動かすための制限機能と、JetBrains IDEでの操作改善も取り上げます。

Windowsユーザーへの影響

WinUI 3やUWPを開発する人は、MSTestとMicrosoft.Testing.Platformを使い、実際のUIスレッド上でテストを動かせるようになります。Visual Studio Code利用者はC# Dev Kit 11.0のプレリリース版で、ソリューションの読み込み、差分ビルド、メモリ使用量の改善を試せます。 GitHub CopilotのローカルサンドボックスはWindowsのOS機能を使って、エージェントが触れるファイル、ネットワーク、認証情報を制限します。新機能を有効にする前にプロジェクトをGitへ保存し、仕事用の認証情報を渡さない検証用リポジトリで動作を確認してください。


MSTest 4.5、WinUI 3とUWPのUIスレッドテストに対応

公式記事:UWP and WinUI 3 apps: UI testing with MSTest

MSTest WinUI%203 UWP

2026年10月5日、MSTest 4.5とMicrosoft.Testing.Platform 2.5を使い、WinUI 3とUWPアプリのUIテストを実際のUIディスパッチャー上で動かす公式手順が公開されました。 [UITestMethod]を使うと、テスト本体だけでなく初期化と後片付けもUIスレッドへそろえられます。パッケージなしのWinUI 3、MSIXで配布するWinUI 3、従来型と新しいUWP、AppContainerの各方式に対応します。

初心者は、まずパッケージなしの小さなWinUI 3テストアプリで、コントロールを作成できるか確認すると理解しやすいです。実務ではMSIXの登録にDeveloper Modeなどの設定が必要になるため、管理者権限ではなく本番に近い利用者権限で、CI端末でもテストしてください。


C# Dev Kit 11.0、読み込みと差分ビルドを大幅に高速化

公式記事:A faster, lighter C# Dev Kit

C%23%20Dev%20Kit Visual%20Studio%20Code .NET%2011

2026年10月6日、.NET 11に合わせて再設計されたC# Dev Kit 11.0の概要が公開されました。 プロジェクトキャッシュ、必要なファイルを先に読む仕組み、Native AOTで作られた単一サーバーにより、大規模ソリューションの読み込み、差分ビルド、メモリ使用量を改善します。.csprojなどの補完や診断、SDK不足や復元失敗を調べるC# Doctorも追加されます。

初心者は、普段のVisual Studioを置き換える必要はなく、Visual Studio Codeの検証用プロファイルで小さなソリューションから試せます。実務では現在プレリリース版である点に注意し、チーム全体へ導入する前に拡張機能の互換性、ビルド結果、テスト検出を確認してください。


Aspire 13.6、ダッシュボードをNative AOT化

公式記事:Bringing Native AOT to the Aspire dashboard

Aspire Native%20AOT Blazor

2026年10月6日、Aspire 13.6のダッシュボードが.NET Native AOTで配布されるようになったことが発表されました。 実行時のJITコンパイルを減らし、公式計測では画面が見えるまでの中央値が約66%短縮されました。ダッシュボード本体が必要な.NETコードを同梱するため、開発PCに入っているランタイムと画面側の資産が食い違う問題も避けやすくなります。

初心者は、Native AOTを「実行時ではなく公開時に機械語へ変換しておく方式」と捉えるとよいです。実務ではAspire CLIとAppHostパッケージを13.6へそろえてから起動を確認し、今回の対応が一般のBlazor Web AppでNative AOTを正式サポートした意味ではない点にも注意してください。


GitHub Copilotのローカルサンドボックスが正式提供

公式記事:Local sandboxing for GitHub Copilot now generally available

GitHub%20Copilot セキュリティ Windows

2026年10月7日、GitHub Copilot CLI、GitHub Copilotアプリ、Agent Hostを使うVisual Studio Codeセッションで、ローカルサンドボックスが正式提供されました。 エージェントが実行するコマンドについて、読み書きできるフォルダー、インターネットや社内ネットワークへの接続、GitとGitHub CLIの認証情報を制限できます。Windows、macOS、Linuxで共通の方針をOSごとの制御へ変換する仕組みです。

初心者は、サンドボックスを有効にしてもAIの回答自体が正しくなるわけではなく、ツールが触れられる範囲を狭める安全策だと理解してください。実務では既定で広い権限を与えず、ビルドやテストに必要なフォルダーと接続先だけを許可し、拒否された操作を見ながら方針を調整しましょう。


JetBrains IDE向けGitHub Copilot、診断修正とMCP制御を改善

公式記事:New controls and chat improvements in Copilot for JetBrains

Rider GitHub%20Copilot MCP

2026年10月10日、RiderなどJetBrains IDEで使うGitHub Copilotプラグインの更新が公開されました。 コード診断のメニューから修正を依頼する操作、CopilotやClaude向けMCPサーバーの自動起動を無効にする設定、チャットやアカウント切り替えの改善が追加されています。言語サーバー、モデル切り替え、ワークツリー周辺の安定性も改善されました。

初心者は、診断メニューの修正案を適用する前に差分を読み、ビルドとテストで確認してください。実務では不要なMCPサーバーを自動起動させず、接続先と権限を管理してください。この更新以降はJetBrains IDE 2025.2以降が必要です。


初心者が次に確認すること

まず利用中のVisual Studio Code、C# Dev Kit、Rider、GitHub Copilotプラグインのバージョンを控えてください。C# Dev Kit 11.0はプレリリース版なので、既存環境を残したまま検証用プロファイルで開き、ソリューションの読み込み、ビルド、テスト検出が変わらないかを確認しましょう。

WinUI 3やUWPのテストを試す場合は、MSTest.Sdk 4.5とMicrosoft.Testing.Platformの構成を小さなサンプルへ追加し、UIスレッドでテストが通ることを確かめてください。Copilotのエージェント機能を使う場合は、最初に読み書き可能なフォルダー、ネットワーク、Git認証情報、MCPサーバーの起動設定を見直し、必要な範囲だけを許可してください。