2026年6月7日から6月13日までに公開された、C#/.NET関連の主なニュースをまとめます。
今週は、.NET 11 Preview 5で次期バージョンの機能が見えてきた一方で、.NET 10、.NET 9、.NET 8向けの月例更新も公開されました。新機能を追いかける話題と、今使っているSDKやランタイムを安全に保つ話題の両方が重要な週です。
Windowsユーザーへの影響
WindowsでVisual Studioや.NET SDKを使っている人は、.NET 11 Preview 5を試す場合にVisual Studio 2026 InsidersやVS CodeのC# Dev Kitを使う流れになります。普段の仕事用環境にいきなりプレビューSDKを入れるより、検証用プロジェクトや検証用PCで試す方が安全です。
一方で、6月のservicing更新は実務環境にも関係します。.NET 10、.NET 9、.NET 8にセキュリティ修正が入っているため、Windows Update、Visual Studio Installer、dotnet --list-sdksなどで自分の環境を確認し、CIや本番環境のランタイムも合わせて更新計画を立てるとよいです。
.NET 11 Preview 5が公開、C#やSDK、ASP.NET Coreなどを更新
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/dotnet-11-preview-5/
2026年6月9日、.NET Blogで「.NET 11 Preview 5 is now available!」が公開されました。
.NET 11 Preview 5では、Runtime、SDK、ライブラリ、ASP.NET Core、.NET MAUI、C#、Entity Framework Coreなど広い範囲の更新が案内されています。C#関連ではclosed class hierarchies、union declarations、union patterns、unsafe evolutionなどが紹介され、SDKではC#のfile-based appsから他のC#ファイルを参照できる機能、ビルド時の脆弱性・EOLチェック、MCP Serverテンプレートなどが挙げられています。
初心者の方は、Preview版を「今すぐ本番で使うもの」ではなく、次の.NETで何が変わるかを早めに試すためのものと考えるとよいです。実務では、既存アプリに入れる前に小さな検証プロジェクトを作り、Visual Studio 2026 InsidersやVS CodeのC# Dev Kitでビルドとテストの挙動を確認しましょう。
.NETと.NET Frameworkの2026年6月servicing更新が公開
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/dotnet-and-dotnet-framework-june-2026-servicing-updates/
2026年6月9日、.NET Blogで「.NET and .NET Framework June 2026 servicing releases updates」が公開されました。
今回のservicing更新では、.NET 10.0.9、.NET 9.0.17、.NET 8.0.28が案内され、.NET 10、.NET 9、.NET 8に関係する複数のCVE修正が含まれています。一方で、.NET Frameworkについては今月の新しいセキュリティ更新や非セキュリティ更新はないと説明されています。
初心者の方は、.NETの月例更新を「新機能」だけでなく「安全に使い続けるための更新」として見てください。実務では、開発PCだけでなく、GitHub ActionsなどのCI、Dockerイメージ、サーバーに入っているランタイムも同じタイミングで確認することが大切です。
Microsoft Build 2026の.NET注目セッションが整理される
https://devblogs.microsoft.com/dotnet/dotnet-at-microsoft-build-2026/
2026年6月8日、.NET Blogで「.NET at Microsoft Build 2026: Must watch sessions」が公開されました。
この記事では、Microsoft Build 2026の.NET関連セッションが整理されています。C#のunion types、.NET 11のRuntime・ライブラリ・SDK、C#アプリにAI機能を追加するための構成要素、ASP.NET CoreやBlazorでのagentic web apps、.NET MAUIでのローカルAI活用、dotnetupによる.NET SDKとRuntimeのインストール管理などが取り上げられています。
初心者の方は、すべてのセッションを追う必要はありません。まずは自分の関心に近いもの、たとえばC#の新機能、ASP.NET Core、Visual Studio、.NET MAUIのどれか1つを選んで見ると、今後の.NETの方向性をつかみやすくなります。
Visual StudioでPull Requestレビューを完結できる機能が公開
https://devblogs.microsoft.com/visualstudio/review-pull-requests-without-leaving-visual-studio/
Visual Studio GitHub Azure DevOps
2026年6月11日、Visual Studio Blogで「Review pull requests without leaving Visual Studio」が公開されました。
Visual StudioからGitHubとAzure DevOpsのPull Requestを開き、差分確認、コメント、会話の解決、承認、マージまで行えるようになったことが説明されています。PRブランチをチェックアウトせずに差分を確認する使い方と、必要に応じてチェックアウトしてVisual Studioのビルドやデバッグ機能で深く調べる使い方の両方が紹介されています。
C#/.NETプロジェクトでは、レビュー中に型定義、テスト、DI設定、設定ファイルを行き来することが多いです。初心者の方は、ブラウザーだけでレビューするより、Visual Studioでコードジャンプやビルド確認をしながらレビューできる場面があると理解しておくとよいです。
Copilot code reviewで組織単位のrunner設定と除外設定を強化
https://github.blog/changelog/2026-06-12-copilot-code-review-new-configurations-and-controls/
GitHub Copilot GitHub Actions セキュリティ
2026年6月12日、GitHub Changelogで「Copilot code review: New configurations and controls」が公開されました。
Copilot code reviewの設定として、組織単位でrunner typeを設定し、リポジトリごとの設定より優先させる制御が追加されました。また、リポジトリ、組織、EnterpriseレベルのCopilot content exclusion設定をCopilot code reviewが尊重するようになり、レビュー時にAIへ渡したくないファイルやディレクトリを除外しやすくなっています。
初心者の方は、AIレビューを「人間のレビューを置き換えるもの」と考えず、見落としを減らす補助として使うのが現実的です。実務では、秘密情報、生成物、大きなバイナリ、関係ないディレクトリを除外し、runnerの権限や実行環境をチームで決めてから有効化すると安全です。
初心者が次に確認すること
まずは自分のPCでdotnet --infoを実行し、入っている.NET SDKとRuntimeのバージョンを確認しましょう。普段使いの環境では6月servicing更新を優先し、.NET 11 Preview 5は検証用プロジェクトで試すのが安全です。
Visual Studioを使っている場合は、PRレビュー機能が使えるバージョンか確認し、小さなPull Requestで差分表示、コメント、チェックアウトなしのレビューを試してみてください。GitHub Copilot code reviewを使うチームでは、.github/copilot-instructions.mdの内容、除外パス、runner設定をレビュー対象として扱うと、AI支援を管理しやすくなります。